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マクロライド系抗生物質
クラリスロマイシンやエリスロマイシンは、マクロライド系抗生物質の14員環マクロライド系に分類される抗菌剤です。
抗生物質とは
もともとは青カビがつくったペニシリンなど、“微生物によってつくられ微生物の発育を阻止する物質”を、抗生物質と呼んでいたそうですが、後には、人工的に合成された抗菌剤なども抗生物質に含まれるようになりました。
抗生物質の特徴は、細菌に対して毒性を持つにもかかわらず、人体には影響が少ないということ。アルコールなどの殺菌消毒液は、細菌にも人体にも同じように作用してしまいますが、抗生物質は対象を選んで作用します。
このような人間に都合の良い薬が発見されたおかげで、20世紀人類の平均寿命は大幅に延びました。
マクロライド系抗生物質
抗生物質は、その分子の一部であるラクトン環によって、多くの種類に分けられます。14員環、15員環、16員環のラクトン環を持つ抗生物質がマクロライド系です。
マクロライドは、細菌の細胞内にあるリボゾームという部分の50Sサブユニットに結合し、タンパク質の合成を阻害します。
もちろん人間の細胞にもリボゾームはありますが、細菌のリボゾームとは構造が違うため、マクロライドは人間のタンパク質合成は阻害しません。
だけを選んで、細菌だけを賢く攻撃するわけですね。
この特性により、マクロライド系抗生物質には細菌の増殖を抑える静菌作用があります。高濃度になると殺菌作用もあり、副鼻腔炎の他にも肺炎や胃潰瘍等、色々な細菌感染症に用いられています。
しかし、最近ではマクロライドに耐性を持つ菌も増えてきているので、より新しい系統であるケトライド系抗生物質の開発も進んでいるようです。ちなみにマクロライド系抗生物質には以下のような種類があります。(括弧内は商品名)
- 14員環マクロライド系
- エリスロマイシン(エリスロシン)
- クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)
- ロキシスロマイシン(ルリッド)
- 15員環マクロライド系
- 16員環マクロライド系
- ジョサマイシン(ジョサマイシン)
- キタサマイシン(ロイコマイシン)
- アセチルスピラマイシン(アセチルスピラマイシン)
- ミデカマイシン(メデマイシン)
- ロキタマイシン(リカマイシン)
- 酢酸ミデカマイシン(ミオカマイシン)
- ケトライド系
副鼻腔炎の治療においては、細菌がつくるバイオフィルムを破壊する効果が期待されるため、細菌感染型の副鼻腔炎では多くの場合14員環マクロライドが処方されます。
15員環マクロライドにも同様の効果があるようですが、なぜか16員環マクロライドはこの効果が薄いか、全く無いそうで、はっきりした理由はまだ分かっていません。
ついでに・・・
ケトライド系のテリスロマイシンも蓄膿症治療に使われるようですが、服用後に意識が無くなる副作用が報告されています。ケテックを飲んでから車を運転するのはヤバイっす。
参考リンク
『ウィキペディア:マクロライド系抗生物質』
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